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マンガ・小説・イラスト・ アニメ アニメーター 絵に命を吹き込みアニメーションで人々に感動を与える

アニメーターとは

絵に躍動感を与え観ている人をワクワクさせる

テレビアニメや映画をはじめ、ゲームやCMなど様々なメディアでアニメーションが使用されています。そのアニメーター制作において作画を担当するのがアニメーターです。アニメーション作品は複数の静止画像を連続で映し出すことで動きを作る映像技術。何十枚、何百枚もの静止画をつなぎ合わせて、繊細な動きでキャラクターを活き活きと輝かせ、観ている人をワクワクさせる大きな役割を担っています。
デッサン力や造形力、模写力や人の動きや構造を細かく再現出来る能力など高いレベルの画力が求められます。ストーリーのキャラクターの気持ちになり、表情や仕草を絵で表現し、観ている人に感動を与えられるアニメーターの仕事はとてもやりがいのある仕事といえます。

アニメーターの仕事内容

日本が世界に誇るアニメーションの世界

アニメーション作品は企画からシナリオ、仕上げ、撮影などいくつもの工程があります。その中でもアニメーターの仕事は、大きく2工程に分けられます。アニメ制作の元となる絵を描く人を「原画家」、その間の動き(中割り)を1コマずつつないでいく「動画家」に役割が分かれます。通常は動画家として経験を積み、次第に原画作業へとステップアップしていきます。原画家から更に力がつくと、絵のクオリティをチェックする作画監督を目指すこともできます。まずはどのような流れでアニメーション作品が作られているのか、またアニメーターの具体的な仕事について紹介していきましょう。

企画・脚本の決定

スポンサーやプロデューサーなどで会議を重ねて、作品のテーマやターゲット層、制作費やスタッフなどを決定します。決定したコンセプトを元に、シナリオに沿った場面ごとの設定やセリフなどを脚本家や監督が構成します。

絵コンテの作成

監督や演出家、脚本家が、シーンごとのイメージやカット割り、カメラワークなどを考えます。決定したシーンの要素を、簡単なイラストと文字でまとめて「絵コンテ」にします。絵コンテはアニメーション制作の設計図となります。

レイアウトの制作

絵コンテに沿ってシーンごとのおおまかな背景や、人物・物体の動きを決めていきます。この作業は日本のアニメーション制作では一般的ですが、海外ではレイアウトをせずに作業を進めることも多くあります。

原画

アニメーション制作において特に欠かせない存在です。まず最初に監督から絵コンテ、設定資料、レイアウト用紙を受け取り、それらを元にキャラクターや背景を描いていくのが主な流れです。レイアウトを元に、シーンごとの動きの始まりと終わりを描いていきます。この工程からがアニメーターの仕事です。視聴者に楽しんでもらえるアニメーションになるよう作品の世界観やストーリーに合わせて表現を考え描いていきます。絵コンテや設定資料を見ながら、監督や演出家と一緒に作画についてイメージのすり合わせも行います。

動画

原画をもとに動きの始まりと終わりの“中間の絵”を何コマで表現するか、どのように演出するかを決めます。原画をクリップで固定し、それと同じ絵をトレースして描いていきます。シーンに合わせて、少しずつポーズや表情を動かした絵を描いていきます。原画との差がでないよう、パラパラマンガのように動きのチェックをして、修正を繰り返します。自分の描いた動画がそのままアニメーションの動きとして使われることになるのでとても重要な作業です。

彩色

完成した動画に色をつけます。昔はすべてのコマを手作業で塗っていましたが、いまではコンピューターによる彩色が主流となっています。背景にも同じように色をつけていきます。

撮影

完成した動画と背景を重ね合わせて、1コマずつ撮影してアニメーションの1シーンが完成します。現在は1コマずつ撮影せずに、コンピューターで処理していますが、この段階の作業を今でも「撮影」と呼んでいます。

編集・音響制作

完成したそれぞれのシーンを脚本に沿って編集してできあがった映像に、効果音や声優による音声を加えてひとつの作品が完成します。

アニメーターになるには

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アニメーターへの道のり

アニメーターになるのに特別な資格はありませんが、画力があることは必須です。絵が描けるだけでなくCGなどのデジタル技術が発達し、コンピューターを使ってアニメを作成する方法も普及しているのでデジタルツールを使いこなせることも求められます。即戦力として活躍できるアニメーターを目指すなら、専門学校や美術系の大学でテクニックを身につけ体系的に学ぶことが近道になります。自分の作品集を描き溜め、実力を磨きアニメ制作会社やプロダクションへの就職を目指します。

求められる知識・資質を磨く

確かなデッサン力

アニメ動画のクオリティはアニメーターの力量次第。微妙な表情や動きにキャラクターの個性が出るため、確かなデッサン力と一枚一枚精密に描き分けるセンスが求められます。

根気と忍耐力

作画は細かい作業が多い上にアニメーションの特性上、同じようなカットを何十枚、何百枚と描くこともあります。そんな過酷な現場でも耐えられる忍耐力と根気強さが必要です。

柔軟性

監督の求めている作品に仕上がるようイメージの相違があれば、相手の要求に応じて何でも描けるような柔軟性も大きく問われます。

コミュニケーション能力

アニメーション制作は分業化されていて、チーム制作においてコミュニケーションを図りながらチームで連携して作業を進めるためコミュニケーションスキルは必須と言えます。

必要な資格・試験情報

アニメーターになるために特別求められる資格はありませんが、根本的なデッサン力表現力を磨くと共に、より良い作品を生み出すために身につけたい技術や知識はあります。作画技術だけでなく近年多くのアニメ作品で取り入れられている3DCGのグラフィックツールモデリングツールを使いこなす技術スキルがあると有利になるでしょう。また、自身の画力を証明できるよう人や動物などのキャラクター、物や食べ物などのアイテム、風景や町並みなどの背景をポートフォリオとして制作したり、滑らかな動きが描けることを証明するパラパラマンガも画力のアピールになるでしょう。日頃から人の動きや表情を観察し、筋肉や骨格を理解することもアニメーターを目指す上で大切です。

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